妖しい探検隊〜然別湖を行く〜
先週の石狩でのSUP、スキンダイビング、
そして、前日の積丹でのSUPとダイビング。
今日という日(9月16日)のために、
経験を積み上げて来たわけであり、
いわば、プロローグのようなものであった。
はずが、、まさかの疲労感。
序章ではなく本章的なハッスルぶりだったのか?
とにかく、こういう時は、
前回のブログでも書いた通り、
ヒヤリハット。トラブルが起こりやすい。
楽しむ事はもちろんだが、
気を引き締めて行こう。
そう思いながら、妖しい探検隊一行は、
一路、北海道で一番高い位置にある「天空の湖」
然別湖へ。
亜寒帯ラボの本拠地から東へ約200km
湖水面で標高810mの高所
気温約16度、水温約18度
いつもはビーチからのエントリーということもあり、
今回の主な目的は、
車では近づけず、歩いても行けないポイントでの、
特定外来生物ウチダザリガニの潜水防除。
その目標として、
移動手段としてのSUPを検証する。というものだ。
現地に着き、いつもの「カフェ・ムバンチ」
で昼食を摂る。さすが食料基地。とにかく美味い。
ビーフシチューとベーグルの余韻を楽しみながら、
いざ、北岸野営場へ。
インフレータブルSUPを膨らませ、
潜水器材をセッティングする。
器材は、BCを膨らませ、浮かせてSUPで曳航する予定である。
準備の最中、気づくと「エゾシカの子供」が、
トコトコと、寄って来た。
いくら北海道だからと行っても、野生のエゾシカが、
フゴフゴ甘えるように近づいてくるものではない。
お尻をポンポンしても嫌がる気配が無い。
意外とふわふわしていた。
和んだところで、湖面にSUPと器材を浮かべ、
いざ探検へ出発だ!
と、意気込んだところで、
「ザクッ」
左足に違和感を感じたその時、
ザブザブと、左足が浸水。
湖には倒木が付き物である。
太めの枝がシルト捲き上るエントリー口にプカリ浮かんだ。
今まで十分気をつけて来たのだが、
潜水を始めて27年目、初めてドライスーツを破いた。
ショック!ショック。ショック。。。
とっさにK隊員が「止めよう」
いや、ここまで来たらもう、意地になる。
昨日積丹で使ったウェットがある!
水温もまだ耐えられる範囲だ。
小雨の中、木陰で水着に着替える。
こんな場所で、生まれたままの姿になったいる事は、
自分とエゾシカしか知らない事だ。
幸い足には怪我らしきものはない。
行くしかない。
と、装備をウェットように換装したその時。
昨日は素足にバラクーダ。
ブーツ無しだった。。
そんな事は、気合いでカバーすることにし、
気を取り直し、いざ探検へ出発!
倒木をかわしながら、SUPを漕ぐ。
意外と、SUPが器材に持っていかれる。
バランスが思いの外悪くなる。
不思議と、ダイバーとして潜るのはできるが、
SUPでこけるのは、恐怖を感じる。
水に落ちたくない!
思わず膝立ち。
それでも、予定ポイントまでたどり着いた。
曇っていても、景色は気持ちがいい。
木にSUPを繋ぎ留め、器材をしょって潜降する。
早速ウチダザリガニを発見。
捕まえようとした瞬間、
「グローブ忘れた(汗)」
生手でザリガニを捕獲するには勇気がいる。
案の定、棘に刺さるし、挟まれるし、悪戦苦闘。
ザリガニと自分の、意地と意地のぶつかり合い。
そういえば、K隊員が水面でなにやらバタバタしている。
安全のためにつけた「水中トランシーバー ロゴシーズ」
何かを話している。
浮上すると、
「フィンストラップ切れた」
と、K隊員。
彼は、片足フィンキックで、ザリガニ防除をするという。
見てみたかった。
果敢にトライする姿を。そして、心の中で、、笑った(笑)
湖でウェット素足と片足フィンキック。
なぜだか、さらに一体感を感じた。
40分の潜水を終えた。
いつもなら、達成感があるのだが、
なんともいえない、後味の悪さも感じられた。
後味の悪さというか、後味の寒さかもしれない。
でも、それは、新たな発見でもあった。
今回の妖しい探検隊の検証では、
・SUPはダイバーの移動にマッチする。
・器材はカヌーに乗せてもらったほうがいい。
・倒木の踏み抜きには十分気をつける。
・スペアのフィンストラップは必要。
・体のコンディションは整えておこう。
・グローブは装着しよう。
・ロゴシーズはやはりあったほうが良い。
一番の検証目標だったSUPの利用は有効だった。
次は、カヌー隊で器材を運んでみよう。
浅瀬に着岸であれば、
カヌーに器材とダイバーを乗せてしまえば、
SUPを使わなくても良いのでは?
と、いう声もあるようだが、
SUPで移動するというのは、遊び心。
ロマンなんですよ。
亜寒帯ラボ、妖しい探検隊は、
これからも意地でもロマンを追求する。
然別湖ネイチャーセンターのウェブサイトはこちら
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